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雨の雄国沼周回^^ (2015.8.31)

8月31日、秋雨降る中歩いた雄国沼のレポート。
『一日中雨でもこの山域ならしっとりと夏送りのお散歩が出来るかな?』
そう思い出向いてみました。
雫を旋律に変えるブナの森、夏の終わりの花々、重く沈むカルデラ湖の水面、、
雨の日じゃ無いと味わえない雰囲気がとても良かった、、^^
ルートは
《雄子沢口~雄国沼休憩舎~雄国沼湿原~金沢峠~林道中道地線ゲート~保健保安林遊歩道
~古城ヶ峰尾根~林道中身地線ゲート~猫石~雄国沼休憩舎~雄子沢口》
沼を一周するルートに沼の南側から古城ヶ峰へアプローチ出来るかどうかの下見を加えました。

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9:50、雄子沢口の駐車場から行動開始。
ここから沼までの道は『せせらぎ探勝路』と名付けられています。
歩くのは2000年7月以来、なんか懐かしい、、雨なので装備は合羽と長靴。




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ブナに覆われた森をトボトボ。
木々の葉に落ちる雨音が心地よい、、
雨でも森は楽しめるものです、、(降り方にもよりますが^^ )


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雨水を吸い上げる木々たちの鼓動が聞こえるよう、、


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白く漂う霧、、気分はすっかり幻想世界へトリップ♪


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10:54、雄国山分岐へ、この辺は潅木とミズナラの木が多い。



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ヤマウルシが紅葉していたので雨空と共に写してみたのですが、、
どんより暗くて色が出なかったべしーー;


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10:59、誰一人いない休憩舎へ、、
キスゲの季節でもあるまいし、こんな日にここへ来るなんて私くらいなもの^^


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静まり返る沼の水面と白濁の空を長めながら10分ほど休憩。
気温は12℃でした。


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湿原への道、、樹木が被さらない分、雨がダイレクトに落ちてきます。
でも、道脇の花々が綺麗でした。


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金沢峠西側に位置する1130mピーク、
外輪群の中で確認できたのはこの一座だけ、あとは全部ガスの中。



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11:30、湿原地帯へ、、木道を一周します。


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そろそろ草紅葉の季節ですね、、
エゾオヤマリンドウ、ウメバチソウが咲いていました。


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猫魔ヶ岳方向、、何にも見えないべし、、
秋霖の奏でる旋律だけが響いていただけ。


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枯れたニッコウキスゲ 、、
随分昔の9月中旬、尾瀬の案内を頼まれた事がありました。
その中に一組のご夫婦がいらしたのですが奥様が
『2~3粒種を頂くくらいなら、、』とニッコウキスゲの種をハンカチに包みました。
素晴しい秋晴れの日で充実したお散歩♪
旦那様のほうも大変満足した様子で
『今度は博士山のブナ林を案内して下さい』と言っていたのですが、、
その後旦那さんはに癌に倒れ他界。 適わぬ夢となってしまいました。
更に数年後の秋、、奥様がポラロイドカメラで撮った一枚の写真を見せてくれました。
『今年やっと咲いたのよ~ あの時の種』
写真には鉢植えのニッコウキスゲ、、
奥様の笑顔を見ると私も嬉しいやらほっとしたような、 そんな気分でした。
花が終わったキスゲを見るたび思い出します。
この花もきっと訪れた人達に沢山の思い出をあげたのでしょうね~
 ってか。


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11:56には湿原を出て金沢峠へと登りました。


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12:01、金沢峠から沼全体を見下ろします。
 『浅い真珠貝に水を盛ったような、はかない感じの湖である。
波一つない。 船も浮かんでいない。
ひっそりとしていて、そうして、なかなかひろい。
人に捨てられた孤独の水たまりである。
流れる雲も飛ぶ鳥も、この湖の面には写らぬというような感じだ。』
太宰治は小説『津軽』で十三湖をこう表現しましたが
雨の雄国沼にも当てはまりますね。

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さて、ここから逆時計回りに周回をかけます。
少しの間はアスファルト歩き。


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道脇に咲いていたオヤマボクチ、なんか、不気味ですね~^^;



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12:24、林道中道地線ゲート着。
道は麓へ下る林道、猫魔ヶ岳へ向かう登山道、保健保安林遊歩道があります。
2014.5.7に敗退した古城ヶ峰へこちらが側から
アプローチできるかどうか遊歩道を少し歩いてみることに。


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地形図には載っていない道。良く整備され歩きやすいが
やがて外輪尾根の外側を歩くようになり予定コースからどんどん離れて行きます。
適度な所で折り返さなければいけません。


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12:41、方位盤が置かれた地点へ。
双子山と雄国沼の間辺りから歩いてきたわけですから大分南下してしまいました。


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北側に稜線を確認、多分古城ヶ峰?


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方位盤からV字を描くように尾根の登路があったので辿ってみました。
方角的には折り返しながらの尾根登り。


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12:50、ちょっとしたピークにたどり着くと踏み跡は遊歩道方向へ急下降、、
北東側には稜線を確認できたのですが激藪が。
(帰ってきてから地形図を見ると古城ヶ峰西側尾根を歩いていたようです。)
取合えず遊歩道方向へ下りました。


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13:16、林道ゲートへ戻り猫魔ヶ岳方向へ歩きます。
この道はほぼ水平移動なんですが下草が深い、、秋の雫たちと同化してしまいそうな雰囲気^^


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やがて道が狭まり標高を上げる登りとなります。
この辺りは2014.5.7に猫石からルートファインデングしながら降りてきた地点。
雪が消えると密藪なんですね~ 夏場の古城攻略はやっぱ無理なんだべか?
会津のお城は簡単に落ちないんだべし!


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13:34、厩岳山分岐を通過、、相変わらず文字が剥げたまま^^


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後半になってからの登り(おまけにタイムロス気味)は少し堪えますが
ブナの古木や雨が夏に疲れた心身をクールダウンさせてくれる感じ。


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13:56、猫石着、、標高を上げたら何だか雨粒が細かい、、
霧雨の中の魔抜けニャンコロをまじまじと見上げた後下山に取り掛かりました。


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雄国沼へ下る道、、この道を歩くのは実に20年ぶりです。
あの頃の記憶が長靴の底から伝わってくるよう、、、
まだ山慣れしてなくてこんなにすっきりした道なのにきつさを感じて歩いてました、、
今よりも格段に体力あったのにね~^^


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14:51、雄国沼へ下りきりました、、、時を刻むごとにガスが濃くなる感じ、、


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沼ベリに咲いていたミソハギ、


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14:57、休憩舎へ、、タイムロスした感はありますが小舎の中で15分ほどのんびり。。

帰路につくころには雨が一時的に止んで良い雰囲気、
16:00、雄子沢口着、、秋雨お散歩終了となりました。


次のコピーoguni
マップはクリックで拡大しますが手書き、下山後に想像で記した部分もあり精度に欠けます。

行動距離(水平計測)  約17.5km
標高差  約495m

雨の日のお散歩では尾瀬を16km歩いた事がありますが今回はそれを抜く距離でしたかね。
他にも 
白石スキー場から南蔵王周回、小阿沢寺から前烏帽子岳、
白布温泉から西吾妻山周回、
春雨降る口太山のラッセル、霙降る十万劫山藪漕ぎ、、
直近では飯豊の袂、疣岩山&三国岳周回、なんてのもありますが
それなりに森の表情を感じとれて良い物でした。



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8月31日、、秋雨降りしきる中、雄子沢から雄国沼を一周。 名実共に夏送りのおさんぽですね~^^  雨でも特に豪雨でない限り山に入ってしまう物好きなんです^^; しっとりと濡れたブナの森と秋の花たち、紅葉の奔りを堪能してきました。 ここ4年、連続して訪れている雄国沼周辺ですが 《雄子沢口~雄国山分岐》は15年ぶり、 《猫石~雄国沼休憩小舎》を歩くのは20年ぶり...

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霧の光景に心奪われました!
こういう天候でも楽しむ方法はあるんですね(^^)

休日に天気が悪いと、ちょいとばかり機嫌が悪くなる自分に反省です(~_~;

雨の中お疲れ様でした。
秋霖の奏でる旋律だけが響いいる原野の写真・・いい感じですね。
沼べりに咲いたミゾハギも、モノトーンに一転の赤がいいですね。
猫石・・・以前にも掲載されましたかね?記憶があるような。
20年ぶりの道・・長靴の底から伝わってくる記憶・・素晴らしい表現ですね。

散歩おじさんへ

散歩おじさん 豪雨になると怖いですが
そぼ降る雨ならばそれなりに楽しめます^^
と言うのは山歩きのときだけ、
私も街中で雨の日を過ごすと気分が重くなります^^;

Tombeeさんへ

Tombeeさん 猫石、覚えていてくださってましたか、ありがとうございます。
山の記憶は足裏から、、、これはつどつど感じていました、、
山歩きには言葉では表現できないものがありますよね。

雨、、随分と長引いてますね~ 中国地方は大丈夫ですか?
今夜、栃木県から福島にかけてヤバイ状況となってきました、、
災害が心配、、

雨の雄国沼お散歩お疲れ様でした。

太宰治の「津軽」からの
「波一つない。 船も浮かんでいない。ひっそりとしていて、そうして、なかなかひろい」・・・

まさにぴったりの雄国沼でしたね。

雨と言えば、茨城、栃木、福島、宮城・・・各地とも大変なことになっておりますね。
先ずはご無事をお祈りいたします。

郭さんへ

郭さん ありがとうございます。

太宰治、とても繊細で美しい文章を綴る作家でしたね。
『富嶽百景』では『富士には月見草がよく似合う』と言う分を残しています。

豪雨、福島は大丈夫でしたが、やはり大変な事になってしまいました。

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Author:KEN
カモシカさんみたいに薮山を歩くのが好き♪

阿武隈山地に親しみ
安達太良を愛し吾妻を友として
蔵王、そして会津の山々に憧憬する日々です

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